諸橋轍次編『大漢和辞典』の<音義未詳字>


池田 証寿(北海道大学文学部)/ shikeda@Lit.Let.hokudai.ac.jp

「多言語共存環境における文字コードと 照合(collation)系についての研究」研究会
1998年2月21日、於東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
の予稿に若干の字句の修正を加えた(1998年6月2日、同3日)。

(要旨) 標題の辞書を日常的に利用している立場から、その全掲出字のコード化によってもたらされる利便性を検証した結果、コード化の際に字体・字形に恣意が加わることは不可避であり、(1)そのコード化が直ちに知的資産の継承とならず、(2)ユーザにとって望ましい文字コードにならないことを主張する。

JIS漢字批判としての大漢字コード

知的資産の継承―大漢字コードの根拠

諸橋『大漢和辞典』『康煕字典』等の辞書類に掲載の漢字は情報交換用の符号化文字集合の中にすべて掲載すべきとの意見がある。その根拠の一つは、数万字のコード化は技術的に問題ないとの認識に立脚している。さらにこうした「大漢字コード」の意義として文化保存との観点が主張される。 たとえば、吉目木晴彦「いま、何が、なぜ、問われているのか」(平凡社編『電脳文化と漢字のゆくえ』平凡社、1998年1月)は次のように発言している。

JISの規格書を読むと、断片的な文字収集・対比ばかりが先行して、 知的資産の継承、文献収集のための容器としての文字コード規格という観点が 置き去りにされている印象を強く受けます。(40-41ページ)

「断片的な文字収集・対比ばかりが先行」との批判は明かな誤解であり、反論に及ばないが、「知的資産の継承、文献収集のための容器として」現行のJIS漢字が不充分であるとの批判は確かに認めざるを得ない。JIS漢字の当初意図が「通常の国語文の表記」のためであってみればこの批判は必然といえる。

では、何をもって「知的資産の継承」と認定するか、いかなる文献を収集すべきなのか。先の引用には『大漢和辞典』『康煕字典』の書名が見えないが、社団法人日本文藝家協会(理事長、江藤淳)による「文藝家協会から国語審議会への要望書」(平成9年10月13日付け)や次の発言を踏まえればそれを念頭に置いていることは明かである。

コンピュータの漢字セットをめぐる議論の中では、特定の辞典・字典類を 神聖するのは誤りであるとする主張があります。よく槍玉に上がるのは諸橋 轍次の『大漢和辞典』や『康煕字典』です。が、この主張で根本的に おかしいのは、『大漢和辞典』や『康煕字典』をも一文献として収録できるように する、という発想を欠いていることです。(38ページ)

『大漢和辞典』全掲出字のコード化は知的資産の継承となるか

諸橋『大漢和辞典』や『康煕字典』等の辞書類をそのままコード化するには次の問題を解決する必要がある。

最初の二点についての議論はかなり蓄積されてきたが、 最後の点に関しては問題にされることが少ない。 音義未詳字、義未詳字、音未詳字をコード化することは、無条件に知的資産の継承といえるのであろうか。

以下、音義未詳字、義未詳字、音未詳字を包括する概念として<音義未詳字>を立て、話を進める。

JIS漢字「誤掲出」の漢字は削除すべきか

JIS漢字の「誤掲出」区点

97JIS改正により6区点が「誤って採録された字」、すなわち「誤掲出」と認定された。 墸(52-55)、壥(52-63)、妛(54-12)、彁(55-27)、椦(59-91)、蟐(74-12)の6区点である。

「誤掲出」削除なら『大漢和辞典』全掲出字コード化は不可

この「誤掲出」は削除すべきとの意見も強い。 その根拠が明示的に議論されたことはないが、つまるところ、情報交換不能であり、 ある区点位置を占有するだけの価値がないという点に集約される。

「誤掲出」削除を是とするなら、『大漢和辞典』で<音義未詳字>(「義未詳字」「音未詳字」「音義未詳字」)はコード化すべきではない。『大漢和辞典』で「誤字」「譌字」とされる字も、コード化の必要は生じない。

「誤掲出」保持なら『大漢和辞典』<音義未詳字>はどう扱うべきか

一方、「誤掲出」削除を非とするなら、『大漢和辞典』の<音義未詳字>はどうなるであろうか。 まず、JIS漢字「誤掲出」削除を非、『大漢和辞典』<音義未詳字>コード化を非、とする場合。次のような理由が考えられる。

JIS漢字の「誤掲出」は本来採録する意図がないにもかかわらず、作業中の誤りによってコード化したものである。しかし「誤掲出」の漢字が使われる文書も大量に存在するから、互換性のために区点位置を維持しなければならない。これに対して『大漢和辞典』の<音義未詳字>は具体的な文脈で実際に使うことができない。さらに『大漢和辞典』に未掲載で追加すべき漢字が多数あり、そちらを優先すべきである。 文字のコード化には文字に対する何らかの価値判断が含まれる。文字のコード化を実行する主体が誰であろうと、この文字に対する価値判断は必須の用件である。

次に、JIS漢字「誤掲出」削除を非、『大漢和辞典』<音義未詳字>コード化を是、とする場合。この場合は次のような理由が考えられる。

具体的な文脈で使うことができないが、両者とも歴史的に存在したのは確実である。歴史的に存在した文字はすべてコード化すべきである。特に『大漢和辞典』のように優れた文化遺産は電子化テキストとしても後世に伝えるべきである。

『大漢和辞典』<音義未詳字>の検索上の問題

コード化の利点は検索可能性に尽きる。 『大漢和辞典』掲載の文字をすべてコード化して検索の上で問題が生じるようでは困る。そこで、『大漢和辞典』の<音義未詳字>を研究するという立場を想定して、検索上の問題点を考えてみる。

『大漢和辞典』第八巻(前半)に見る<音義未詳字>

いきなり『大漢和辞典』全部を調べることは困難なので第八巻を取り上げる。この巻にしたのは、池田担当の「国語学」の単位レポートとして第八巻を調査した報告があったからである。提出者は、 北海道文学部哲学科中国哲学四年の三浦康宏君で、その内容は 諸橋『大漢和辞典』第八巻に見える義未詳字、音未詳字、音義未詳字の調査報告である。調査の結果、 義未詳226字、音未詳12字、音義未詳9字、計247字、第八巻5429字中4.5パーセント を占めることを述べている。ただ、

  1. 約半分を点検したところ、9字の漏れがあった。
  2. 掲出字、音又は義未詳の別、諸橋番号の三つの情報だけであった。
という不備があった。 そこで点検の済んだ前半部分を対象として次の点を調査した。
  1. 義未詳字、音未詳字の根拠とした文献は何か。
  2. 諸橋、康煕諸本で字体差、字形差はないかどうか。

これにより、諸橋『大漢和辞典』の<音義未詳字>の実態を考える。 特に断らない限り諸橋『大漢和辞典』は旧版、『康煕字典』は安永本(都賀庭鐘刊日本初版本、北海道大学文学部蔵本)を用いる。問題点があればその他の諸本を参照する。

<音義未詳字>の依拠文献

検討対象としたのは、『大漢和辞典』第八巻白部から石部までに見える<音義未詳字>137字である。二つ以上の依拠文献を挙げるかどうかにより分類した上で整理すると次のようになる。

  1. 依拠文献が一つの例……131字
  2. 依拠文献が二つの例……6字
  3. 依拠文献が三つ以上の例……なし

依拠文献が一つの例131字の内訳を出典ごとに見ると次のようになる。

  1. 龍龕手鑑……28字
  2. 搜眞玉鏡……28字
  3. 五音篇海……27字
  4. 海篇……13字
  5. 篇海類篇……13字
  6. 川篇……6字
  7. 字彙補……6字
  8. 奚韻……2字
  9. 五音海篇……2字
  10. 餘文……2字
  11. 篇韻……1字
  12. 字彙……1字
  13. 曹植、妾薄命……1字

これらは『康煕字典』「備考」に見える出典と共通である。『康煕字典』のこの部分は、「凡無可考拠。有音無義。或音義全無者。 為作備考一巻」と注記して、義未詳字、音義未詳字を一覧する。 両者の比較により、諸橋『大漢和辞典』の記述は『康煕字典』に基づくことが了解できる。ここでの例外は最後の「曹植」だけである。

依拠文献が二つの例6字の内訳は次の通りである。少ないので前例を挙げる。 順に、諸橋番号,音又は義,諸橋の記述,諸橋の引用書名,引用文,備考を示す。

  1. 24133,アフ・オフ/ハツ,義未詳/△崙(ポートランド[米国地名]),龍龕於合切音遏。/
  2. 24536,東嶽神の名,字彙補/太清金液神氣經,音未詳/東嶽、姓歳、名△。,#康煕になし。
  3. 22817,サク,義未詳,字彙補/海篇,△山責切、音色。/△作▲。,#康煕安永本と字体差あり。
  4. 22802,船底の木,音未詳,字彙補/字彙補,△、音未詳。/△船底木也。見陳侃使琉球録、或作▲(木+遠)。
  5. 23065,鹽のかたまり,音未詳,字彙補/星槎勝覽,△、音未詳。/忽魯謨斯。山連五色。皆鹽△、爲△盂、用盛食物。

諸本間の字体差と字形差

諸橋『大漢和辞典』検字番号23116番の例

まず諸橋『大漢和辞典』検字番号23116番の漢字。注文には「五音篇海音同」とある。

諸橋(縮写版、No.23116

これを都賀庭鐘刊日本初版本(安永本)で見ると次のようになっている。

安永本康煕、諸橋No.23116

道光本では次のようになっている。

道光本康煕、諸橋No.23116

最後に中華書局刊の同文書局原版では次のようになっている。

中華書局刊同文書局原版、諸橋No.23116

文字同定の可否

以上の四つの字形をどのような字体として同定すべきなのか。同定できるとすれば その根拠はどこにあるのか。同定できないとすればその根拠はどこにあるのか。

取り敢えず、「目」の部分字体は四つに共通と認めよう。 相違点は「目」の上の部分だが、これは「入」の類形と、「八」の類形 とにおよそ抽象化できそうだ。諸橋『大漢和辞典』はその字形から判断して 「入」の類形と認定している。『康煕字典』諸本はどうか。どちらかの 類形と認定するためには、それぞれのテキスト中で「入」と「八」とが どのように字体設計されているかを検証した上でなければ結論を出せない。 仮に各テキストでの「入」「八」の字体設計から、問題としている漢字の 字体が確定したとしよう。その場合、『康煕字典』諸本それぞれにおける 「入」「八」の字体設計を参照しなければ、字体を確定できないとすれば 、それはまさに『康煕字典』のこの箇所だけでは文字同定ができないという ことの証明になっている。

「音同」との注記を頼りに文字同定をすることができるとの主張もあり得るが、 97JIS以前のワープロ漢字字典にあった(今もあるが) 「彁 音カ・セイ」「妛 音シ」等の記述の信頼度と大差ない。音注 (「音同」)だけを根拠にした文字同定は困難であろう。

問題としている『康煕字典』掲載の字は、内府本、安永本、道光本の字形 をそのままスキャンしてコード化するということも考えられる。しかし、 デジタル化した段階で原本の字形は何らかのノイズが入ることを避けられない。

こうした例は、同定不能であって、コード化も不可能である。

しかしそれでも無理矢理にコード化したとしよう。コード化による検索上のメリットは どこにあるであろうか。これを次に考えてみよう。

コード化による検索上のメリットの検証

仮に、諸橋『大漢和辞典』掲載のすべて漢字が「忠実な」字体で コード化されたとする。それによって電子テキスト版『大漢和辞典』ができる。 この諸橋コードで『康煕字典』も電子テキスト版を作成する。

では、例に挙げた諸橋23116番を検索しよう。

% grep "#23116" Morohashi_dic.txt

#23116はコード化された諸橋23116番の漢字であるが、 これで上に挙げた諸橋『大漢和辞典』23116番の用例が検索できる。

次に電子テキスト版『康煕字典』で、上の諸橋23116番を検索しよう。

% grep "#23116" Koki_anei_dic.txt

電子テキスト版『康煕字典』(安永本)で問題の字が諸橋23116番で符号化され ていれば諸橋『大漢和辞典』に忠実な字形が画面やプリンタから出力される。 しかし、この検索結果に基づいて『大漢和辞典』と『康煕字典』とに 同じ字が用いられているという結論を出しても何の意味もない。このような <音義未詳字>を分析しようとする人ならば、この検索結果を手がかりに 原典を参照するからである。 検索・出力の結果をそのまま利用できる、 学術的な研究の水準に堪える文字コードではない。字体・字形を問題にしようと すれば、実はどのような文字コードでも事情は同じである。

電子テキスト版『康煕字典』(安永本)で問題の字が諸橋23116番で符号化され ていなければ、この字は『康煕字典』にないという検索結果が得られる。 しかしこれでは検索できるというメリットが生きない。諸橋23116番に限りなく 類似した字が存在するという情報を入手することができないからである。 当たり前の話だ。

異体字シソーラスを作ればよいとの主張もあろう。そもそも上に挙げた 『大漢和辞典』と『康煕字典』との関係を「異体字」と認定してよいかどうか という問題があるが、それが解決したとしよう。 そして諸橋23116番に限りなく類似した字も異体字シソーラスに組み込まれ、 それらが「曖昧」(?)検索で出力される。収集した『康煕字典』諸本に 見える字形がありったけ出力される。しかし、この手の文字を研究する人物なら 原本を参照せず検索結果のみを信用して論を立てることはできない。

要するにこの種の文字同定に問題のある <音義未詳字>をコード化しても検索上のメリットがない。

諸橋『大漢和辞典』検字番号23756番の例

次に、 諸橋『大漢和辞典』検字番号23756番の漢字。注文には「搜眞玉鏡支若切音灼」とある。

諸橋(縮写版、No.23756

これを都賀庭鐘刊日本初版本(安永本)で見ると次のようになっている。

安永本康煕、諸橋No.23756

道光本では次のようになっている。

道光本康煕、諸橋No.23756

最後に中華書局刊の同文書局原版では次のようになっている。

中華書局刊同文書局原版、諸橋No.23756

この例の場合は、諸橋『大漢和辞典』の文字同定は誤りであったと 考えざるをえない。むろん、『大漢和辞典』の瑕疵をことさら言い立てようと するのではない。コード化の基礎資料としての問題点を検証しているだけだ。

問題の諸橋23756番をコード化し電子テキスト版『大漢和辞典』を作成 することは、字体認定の誤りが明白なものを、それに気付きながら そのまま後世へ伝えることである。それが<文化保存>といえるのであろうか。

転写による過誤を含む、この諸橋23756番を検索してもさして有効な結果は得られない。 役に立たないのである。ならばスキャンするだけで充分である。

諸橋『大漢和辞典』検字番号22817番の例

次に、 諸橋『大漢和辞典』検字番号22817番の漢字。注文には「字彙補山責切音色海篇作△」とある。

諸橋(縮写版、No.22817)

これを都賀庭鐘刊日本初版本(安永本)で見ると次のようになっている。

安永本康煕、諸橋No.22817

道光本では次のようになっている。

道光本康煕、諸橋No.22817

最後に中華書局刊の同文書局原版では次のようになっている。

中華書局刊同文書局原版、諸橋No.22817

これも事情は前の三例と同様である。

まとめ

以上の例から明らかなように、 コード化の際に字体・字形に恣意が加わることは不可避である。 したがって、諸橋『大漢和辞典』や『康煕字典』のコード化は 直ちに知的資産の継承とならない。 また、ユーザにとって望ましい文字コードにもならない。

※ここでいう「ユーザ」は諸橋や康煕の<音義未詳字>を 論じようとする者という意味である。

さらに、<音義未詳字>のように典拠情報が不確実な漢字については、 そのコード化に対して、より慎重な検討が必要不可欠である。 仮に諸橋『大漢和辞典』に一パーセント の<音義未詳字>があるとすると、約五万字中の 約五百字が<音義未詳字>となる。 諸橋『大漢和辞典』の全掲出字のコード化を 主張するのであれば、少なく見積もっても数百の<音義未詳字>について、 JIS X 0208:1997の「区点位置詳説」で実行した程度の水準の文字同定作業が 必要になる。

蛇足

『大漢和辞典』の価値とは、この『大漢和辞典』というモノがいまそこに存在しているという一点にある。それ以上でもそれ以下でもない。モノとしての存在することによってそれを繙き、その内容を知的資産として継承することができる。 このモノをデジタル化することは、どこまでいっても『大漢和辞典』というモノに限りなく似たモノを作ることでしかない。所詮、デジタル版の『大漢和辞典』は<本物>(現に存在する書物としての『大漢和辞典』を指す)とは別物である。

※<本物>の指す内容ははっきりしないので、括弧内に補った(1998年6月2日)。

【2001年5月16日追記】 以下の引用は、コメントにして見えなく しておいた部分。

『大漢和辞典』を知的資産として継承しようとするなら、まず第一に、戦前に第一巻だけ出版された版を含め、いままで出版されたこの辞書の書誌を精密に記述すべきであろう。第二にその内容を現在の学問水準から再検討し、『大漢和辞典』を超える漢和辞典を編纂することである。

学問や文学は、既成の制度・枠組みに対する異議申し立てによって新たな地平を切り開いてきたはずだ。

既成の学問的枠組みをそのまま維持するとか、文学という制度を博物館行きにするというなら、まだ主張として許す余地があり議論にもなろう。許せないのは既成の制度・枠組み・価値観をねじ曲げて、それを文化保存などと主張している点だ。

資料


諸橋番号,音又は義,諸橋の記述,諸橋の引用書名,引用文,備考

22690,カウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音香。

22695,クワン,義未詳,搜眞玉鏡,△、胡貫切。

22709,クワン,義未詳,海篇,△、音喚。

22710,ジ,義未詳,字彙,△、如支切、音兒。#康煕安永本は「音呪」に作る。

22720,チヤウ,義未詳,五音篇海,△、音暢。

22721,クワウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音皇。

22729,シユウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音終。

22737,ダン,義未詳,海篇,△、音男。

22738,ソウ,義未詳,海篇,△、音叟。

22739,ソク・ハク,義未詳,搜眞玉鏡,△、音足、又音拍。

22741,ゲウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音曉。

22751,人名,音未詳,宋史、宗室世系表,必△。,#康煕なし。

22753,トウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音兜。

22755,チユ,義未詳,五音篇海,△、音柱。,#

22756,コク,義未詳,五音篇海,△、音胡谷切。

22762,クワウ,義未詳,海篇,△、音皇。

22763,ザイ,義未詳,五音篇海,△、音罪。,#康煕安永本は字形小異あり。

22764,トウ,義未詳,搜眞玉鏡,△兜。

22802,船底の木,音未詳,字彙補/字彙補,△、音未詳。/△船底木也。見陳侃使琉球録、或作▲(木+遠)。

22804,ヘツ,義未詳,餘文,△不滅切。

22812,リヨ,義未詳,搜眞玉鏡,△力拒切。

22817,サク,義未詳,字彙補/海篇,△山責切、音色。/△作▲。,#康煕安永本と字体差あり。

22821,ソン,義未詳,海篇,△、音存。

22832,ヒ,義未詳,龍龕手鑑,△、音皮。

22840,ハツ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音發。

22841,ハウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音▲。

22858,ヒ,義未詳,龍龕手鑑,△、音皮。

22859,ヒ,義未詳,龍龕手鑑,△、音皮。,#諸橋竹部にはなし。

22868,ホ,義未詳,篇海類篇,△、音甫。

22869,キ,義未詳,龍龕手鑑,△、音▲。,#康煕安永本と字体差あり

22877,ヒ,義未詳,篇海類篇,△、音卑。,

22878,タフ,義未詳,篇海類篇,△、音沓。

22879,シヤウ,義未詳,篇海類篇,△昌兩切、音厰。

22881,ハツ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音發。

22902,リウ,義未詳,篇海類篇,△、音留。

22912,サウ,義未詳,篇海類篇,△、音遭。

22913,ヂク,義未詳,篇海類篇,△女六切,音忸。

22915,クワイ,義未詳,篇海類篇,△古對切、音會。

22924,エイ,義未詳,篇海類篇,△、音映。

22928,ダウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音惱。

22938,ヂユク,義未詳,五音篇海,△女六切。

23013,器の名,音未詳,曹植、妾薄命,主人起舞△盤。

23027,バウ,義未詳,海篇,△、音猛。

23037,ドウ,義未詳,龍龕手鑑,△奴冬切。

23039,ト,義未詳,五音篇海,△、音▲。

23053,クワウ,義未詳,五音篇海,△、音郭。

23065,鹽のかたまり,音未詳,字彙補/星槎勝覽,△、音未詳。/忽魯謨斯。山連五色。皆鹽△、爲△盂、用盛食物。

23069,ソ,義未詳,字彙補,△、見石鼓文。,#康煕には「字彙補精楚切音俎見石鼓文」とあり。

23090,クワイ,義未詳,五音篇海,△、音灰。

23091,バン,義未詳,五音篇海,△、音盤。,#所属部首に注意。

23098,ソウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音繪、又音梗。

23100,ケイ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音輕。

23102,イ,義未詳,龍龕手鑑,△、音余弃切。

23104,カイ,義未詳,海篇,△、音慨。

23116,トウ,義未詳,五音篇海,△、音同。,#諸橋及び康煕諸本の字形差に注意。

23117,ヒン,義未詳,海篇,△、音賓。

23142,フク,義未詳,龍龕手鑑,△、音服。

23143,ト,義未詳,川篇,△、音杜。

23144,ボウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音蒙。

23208,タン,義未詳,搜眞玉鏡,△丁感切。,#康煕安永本は更に「音瞻」あり。

23264,人名,音未詳,字彙補,音未詳、人名、梁時仰公△、堕洞庭穴中。,#康煕になし。

23267,ソ,義未詳,龍龕手鑑,△倉胡切。

23269,チユ,義未詳,龍龕手鑑,△陟雨切。,#康煕にはこの後「音貯」とあり。字形に小異もあり。

23271,コウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音侯。

23273,ハン,義未詳,五音篇海,△、音梵。

23274,タン,義未詳,搜眞玉鏡,△、音▲。

23275,キウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音丘。

23335,シユ,義未詳,龍龕手鑑,省音首。,#諸橋、省に作るは誤。龍龕手鑑に所見の「小/目」との関係が問題となる。

23336,ケイ,義未詳,龍龕手鑑,△、音竟。

23337,ケキ,義未詳,五音篇海,△許役切。,#康煕安永本と字形小異あり。

23338,ヰ,義未詳,搜眞玉鏡,△楊隹切、音帷。,#反切上字、康煕は「揚」に作る。

23405,シウ,義未詳,海篇,△、音▲。

23406,ヒ,義未詳,海篇,△、音被。

23410,ダウ,義未詳,搜眞玉鏡,△奴到切。

23480,キ,義未詳,五音篇海,△、音歸。,#康煕字形小異あり。

23482,チ,義未詳,龍龕手鑑,△、音知。

23483,ショク,義未詳,五音篇海,△、音食。

23484,ハン,義未詳,搜眞玉鏡,△普患切。

23485,バイ,義未詳,五音篇海,△、音賣。

23552,アウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音▲。#龍龕手鑑は字形を異にする。要注意。

23611,ジヤク,義未詳,搜眞玉鏡,△、音若。

23667,サン,義未詳,字彙補,△、音▲。

23756,シヤク,義未詳,搜眞玉鏡,△支若切、音灼。,#康煕と字体差あり。道光本と安永本とにも差あり。要注意例。

23825,斜視、やぶにらみ,音未詳,康煕字典/本草綱目序例,音未詳/目辟眼△(略)。,#康煕になし。

23847,シヨ,義未詳,龍龕手鑑,△、音暑。

23877,エキ,義未詳,篇海類篇,△、音易。

23890,ゼン,義未詳,字彙補,△如遠切、音軟。

23898,ブ,義未詳,字彙補,△未付切、音務。

23908,サン,義未詳,字彙補,△從站切、音暫。

23917,キ,義未詳,篇海類篇,△、音▲。

23919,ボウ,義未詳,五音篇海,△莫侯切。

23920,ボウ,義未詳,五音篇海,△、音矛。,#康煕安永本と字形に小異あり。

23923,サン,義未詳,篇海類篇,△、音竄。,#康煕安永本と字体差あり。

23924,サン,義未詳,五音篇海,△七亂切。

23942,タン,義未詳,搜眞玉鏡,△、音短。

23943,シン,義未詳,龍龕手鑑,△、音矧。#,#康煕安永本と字形に小異あり。

23944,ヲク,義未詳,搜眞玉鏡,△於谷切、音屋。

23969,チウ,義未詳,五音篇海,△、音惆。

23970,チ,義未詳,川篇,△、音智。

23971,チョク,義未詳,搜眞玉鏡,△、音直。

23972,タン,義未詳,龍龕手鑑,△、音短。,#龍龕手鑑では矢偏に「白」「自」「豈」をそれぞれ旁とする字を掲げて「三俗音短」とする。「矢白」は諸橋矢部になし。「矢日」はあり(23942)。

23973,クワン,義未詳,五音篇海,△、音患。

23982,ヒ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音卑。

23983,シン,義未詳,搜眞玉鏡,△尸忍切、音審。

23984,ゴ,義未詳,五音篇海,△、音悟。

23997,セン,義未詳,五音篇海,△、音千。

23998,コ,義未詳,川篇,△、音胡。

24010,タン,義未詳,龍龕手鑑,△、音短。

24019,グウ,義未詳,海篇,△、音偶。,#康煕安永本と字形に小異あり。三浦レポートに脱。

24078,タク,義未詳,川篇,△、知革切、音摘。

24079,コク,義未詳,龍龕手鑑,△胡谷切、音斛。

24133,アフ・オフ/ハツ,義未詳/△崙(ポートランド[米国地名]),龍龕手鑑/,於合切音遏。/,#三浦レポートになし。

24134,ト,義未詳,五音篇海,△、當故切、音肚。

24135,シヤ,義未詳,龍龕手鑑,△、之夜切、音蔗。

24136,サ,義未詳,奚韻,△、初瓦切。

24137,クワク,義未詳,奚韻,呼麥切。

24189,ハウ,義未詳,龍龕手鑑,△、音抛。,#康煕安永本は字形を異にする。龍龕手鑑高麗本は康煕に近い。

24190,セイ,義未詳,海篇,△、音正。

24191,シ,義未詳,五音海篇,△、音止。#康煕安永本は字形を異にする。

24192,サ,義未詳,龍龕手鑑,△、音▲。

24194,レイ,義未詳,龍龕手鑑,△、音例。

24195,キフ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音及。

24196,ヤウ,義未詳,五音海篇,△、音羊。

24197,クワク,義未詳,搜眞玉鏡,△、呼麥切。#康煕安永本は字形小異あり。

24242,レキ,義未詳,篇韻,△、音歴。

24301,タウ,義未詳,搜眞玉鏡,△、音到。,#三浦レポートに脱。

23302,コウ,義未詳,五音篇海,△、虎冬切、音胸。#康煕安永本と字形小異あり。三浦レポートに脱。

24303,ケン,義未詳,五音篇海,△、音研。,#三浦レポートに脱。

24304,クワウ,義未詳,川篇,△、虎伯切、音赫。,#三浦レポートに脱。

24359,シヤ,義未詳,餘文,△、音射。,#三浦レポートに脱。

24415,セイ,義未詳,五音篇海,△、子兮切。,#三浦レポートに脱。

24416,キウ,義未詳,五音篇海,△、音丘。,#三浦レポートに脱。

24459,タ・テキ,義未詳,川篇,△、陟華切、又音的。,#三浦レポートに脱。

24536,東嶽神の名,字彙補/太清金液神氣經,音未詳/東嶽、姓歳、名△。,#康煕になし。

24576,サウ,義未詳,篇海類篇,△、瘡上聲。

24600,シヨウ,義未詳,龍龕手鑑,音鍾。

24601,ケツ,義未詳,海篇,△、音歇。

以下、未点検につき省略。


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