1998年1月28日初版/1998年12月2日より改訂作業開始/
1999年1月30日4版
部首索引
国土行政区画総覧を唯一の典拠とする漢字をインターネットで検索する
池田証寿/shikeda@Lit.Let.hokudai.ac.jp
内容
- 1. はじめに
- 1.1 作成の目的とその経過
- 1.2 JIS漢字をインターネットで検索することの意義
- 1.3 JIS漢字をインターネットで検索して楽しむ
- 2. 地名及び人名の漢字表だけから採録されたJIS漢字
- 2.1 JIS漢字の原典資料
- 2.2 「国土」及び「日生」から採用されたJIS漢字
- 2.3 「国土」だけから採用されたJIS漢字
- 2.4 「日生」だけから採用されたJIS漢字
- 3. 国土行政区画総覧を唯一の典拠とするJIS漢字
- 3.1 インターネットでの検索の方法
- 3.2 部首索引
- 3.3 一覧表
- 4. 「国土」及び「日生」から採用されたJIS漢字
- 5. 「日生」だけから採用されたJIS漢字(福島純さんご提供)
このページの目的は、JIS漢字に採用された地名由来の珍しい漢字が、実際にどの程度使われているかを調べようとすることにあります。またそのことを通してJIS漢字の内容を広く知ってもらえればと思いもあります。
いつ頃からこの作業をやったのか、はっきりしないのですが、だいたい、1997年の春頃に始めて、夏休みにはある程度形を整えていたようです。
岡島昭浩@福井大学教育学部さんが、「インターネットで調べる」(『日本語学』16巻12号、明治書院、1997年11月号)でこのページについて言及されています。(これはhttp://kuzan.f-edu.fukui-u.ac.jp/int-kotb.htmでも読めます。)1997年の夏休み前にはWebで公開したかと思います。それ以後、内容に手を加えることが無くなり、しばらく放置しておりました。最初に一通り完成した時点(1997年夏)から一年以上の間、更新していないことになります。そこで、その後、国土行政区画総覧典拠のJIS漢字がどのように使われているのか、検討してみることにしました。これによって、インターネットにおける国土行政区画総覧を典拠にするJIS漢字の使用の推移を観察しようと思うわけです。断続的に更新していく予定です。また、これに関係するいろいろな情報をお持ちしています。
特に、現地写真ありましたら、是非とも情報をお寄せ下さい(shikeda@Lit.Let.hokudai.ac.jp)。
また、最初の版をそのままご覧になりたい方は、こちらをどうぞ。
1998年12月2日から、改訂の作業を開始しましたが、検索すべき漢字が多く、いつ終わるか分かりません。「未検索」「なし」と注記したものについて、検索の協力をいただける方は是非とも検索の結果をご連絡下さい。よろしくお願いします。
(これ以下の説明は少し細かいので一般向けではありません。読むのが面倒な方は、「1.3 JIS漢字をインターネットで検索して楽しむ」を一読していただいた後、直接「3.1 インターネットでの検索の方法」か、漢字を一覧した「3.2 部首索引」に行って下さい。)
「国土行政区画総覧」は日本全国の行政地名を大字・小字に至るまで総覧したものです。一般には、あまり知られていませんが、1978年にはじめて制定されたJIS漢字(JIS C 6226-1978 情報交換用漢字符号系、現在はJIS X 0208:1997 7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合)では、地名と人名に重点をおいた採用をしており、その地名のソースとなった資料です。
JIS漢字の制定に際して、どのような漢字表を参考にしたかという点については、JIS X 0208:1997の解説(4ページ)に書かれています。JIS漢字は頻度によって選定されたという「神話」は根強くあるようですが、それは誤りです。実際には、次の主要四漢字表に基づいて漢字が選定されたというのが真相です。
- 「標準コード用漢字表(試案)」6086字
- 「行政管理庁基本漢字」2817字
- 「日本生命収容人名漢字表」(人名)3044字
- 「国土行政区画総覧使用漢字」(地名)3251字
インターネットで地名だけに使われる漢字---具体的には「国土行政区画総覧」を典拠とする漢字---を検索することは次のような意義があると考えられます。
- 地名の用例をインターネットで確認することによりJIS漢字当初の目的がどの程度達成されているかを検証できる。
- 地名として採用したJIS漢字にそれ以外の用法がないかどうかを検証できる。
- 一年程度の間隔で定期的に検索することで地名のJIS漢字の増減の様相を検証できる。
第一の点について。地名にしか使われない漢字であっても、これは国民の誰もが使う可能性を持つ漢字であり、それらが実際に使用されていることを実証することで1978年に第一次規格が出されたJIS漢字の当初の目的が正しいものであったことを確認できます。一方、地名に使われる漢字としてJIS漢字に採用したものの、実際にはまったく利用されていないものが多いということであれば、JIS漢字を制定した当初の目的は、現代のインターネット時代にそぐわないものになっているということが言えることになりましょう。
第二の点について。これは、現代日本語における漢字使用の実態調査という観点から
意味が大きいものです。地名由来でJIS漢字に採録されたものでも、実際には、(1)人名で使用されたり、(2)通常の日本語文脈で使われたり、(3)別の漢字を誤って入力したりといった例を拾うことが出来ます。
第三の点について。これは、インターネットを一つの例として情報化の進展具合を測定する目安になるであろうと考えられます。非常に珍しい地名の漢字であっても、次第に使用例が拡大するということがあれば、それは情報化の進展の、具体的な証拠として評価しうると考えます。一方、確実にインターネットで使用されていた地名の漢字が、ある時期から使用されなくなるということも考えられるでしょう。使用例があったことをきちんと記録し、出来れば使用しなくなった理由(行政地名の変更など)も追求しておきたいと考える次第です。
少々固い話になりましたが、あまり難しく考える必要はないかもしれません。このページでは特に地名(国土行政区画総覧)の漢字の再評価を意図していますが、これを一般化して使用頻度の低い漢字の評価という観点にまとめてみることも可能でしょう。
そのように考えてみると、インターネットで使用頻度の低いJIS漢字を検索することには、例えば、次のような楽しみがあるといえるでしょう。
- インターネットでまだ誰も使っていないJIS漢字を探し出す。
- 探し出した使用頻度の低いJIS漢字の用法を仔細に検討して、自分の文章中でうまいこと使いこなす。
- 探し出した使用頻度の低いJIS漢字をタイトルにした文章を書く。
JIS漢字の6355字を少ないとみるか、多いとみるか、人によりさまざまでしょうが、インターネットではまだまだ手垢のついていないJIS漢字がたくさんあります。それを探し出してどんどん使ってみましょう。他の人とはちょっと違ったことが出来ること、確実です。
JIS漢字は少ないとお嘆きの皆様、JIS漢字にあってもまだまだ使われていない漢字はたくさんあります。探して使ってみてはどうですか。
前述のように、JIS漢字制定時に参照した地名の漢字表は「国土行政区画総覧使用漢字」(3251字収録、以下「国土」)であり、人名のそれは「日本生命収容人名漢字」(3044字収録、以下「日生」)です。両者とも「行政情報処理用標準漢字選定のための漢字使用頻度および対応分析結果」(昭和49年、行政管理庁行政管理局、以下「対応分析結果」)に基づくこと、規格解説にあるあるとおりです。
「国土」及び「日生」の漢字表から採録されたJIS漢字は、268字です。このうち、
「国土」と「日生」の双方に見え、他の漢字表に見えないJIS漢字は次の10字。
壷 暘 枦 柤 椈 穐 芫 莵 薮 鴬
「国土」に見え、「日生」にも、他の漢字表にも見えないJIS漢字は次の185字です。
仭 儖 咾 哘 啝 啌 圸 垈 坿 垉 垳 垰 埖 埓 堋 塰 堽 墫 墹 壗 夘 娵 嫐 屶 妛 岾 峅 岼 岻 峇 峺 峪 峩 崘 嵶 嶐 嶝 抻 挧 掎 掵 掫 搶 揩 擶 旙 晞 暃 暼 朸 朷 枌 枅 档 桍 桙 柧 梼 梍 梺 椪 棯 椨 椥 椢 椦 椌 棡 棆 椣 椡 楴 槁 槞 槝 樮 槫 樢 樌 樶 橦 橸 檍 櫑 殕 汢 汳 沺 泙 淌 淕 渮 湫 犹 猯 珸 畉 畩 畭 畴 皀 皈 矼 砿 砠 硴 碚 磆 磑 礇 秬 穃 笂 笶 筝 筰 筱 筺 篶 粐 粭 粡 粫 糘 綣 緤 罧 朏 膤 舮 艝 苙 茖 葹 萢 萇 萓 菻 蒄 萪 葮 蘢 蘓 藾 蟶 袮 軅 轆 轌 迩 逧 逎 酘 釖 釛 釶 鈩 釿 鉐 鍄 鏥 鐇 閖 閠 陦 靹 頚 馼 驫 鮖 鮴 鯏 鯆 鯒 鯲 鰔 鰄 鳫 鴪 鵁 鵈 鵐 鷆 鷏 麸
「日生」に見え、「国土」にも、他の漢字表にも見えないJIS漢字は次の73字です。
俐 俔 倬 剱 劭 劼 勍 勣 啅 埀 夊 夛 崟 崚 嵜 嵳 嶌 幤 弃 弸 忻 怦 怐 恷 悗 愃 慱 憙 搆 摎 撹 昜 昿 晄 曁 柎 柮 歛 泱 浤 涛 澑 濔 珱 璢 碵 稘 竃 箘 箟 絋 緕 纃 翆 苻 蕕 蠏 褝 諌 譛 譱 戝 賚 軣 酳 鈬 鉚 鍖 鍠 陏 駲 鯵 鴾
もっとも、「対応分析結果」の字形は手書きであり、中には点画の明瞭でない例もあります。そのため、認定の仕方によってこの数値は若干前後します。
「国土」と「日生」に共通の10字、「日生」のみの73字は未調査なので、以下には、「国土」のみの例を挙げます。
「国土」のみの例185字をhttp://www.goo.ne.jp
で一字ずつ検索し、使用例のあるページをリンクしました。
JIS漢字の一覧表とJIS漢字について述べた文章を除きます。また、掲載する漢字は、会社や学校の住所に用いられる地名の漢字を主にとります。人名は、公的な職にある方を主とし、大学生以下の方の人名は名字のみとします。
例:哘[51-06] 国土1 (地)(詳説)哘(サソウ・青森県)/「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
順に、漢字[区-点]、国土行政区画総覧の用例数、JIS X 0208:1997附属書6の記述をそれぞれ示します。
【1998年12月8日追記】/に続けて「JIS漢字字典」の人名・地名用例の有無を示すことにしました。音訓の情報は省略しました。「JIS漢字字典」(芝野耕司編、日本規格協会、1997年11月25日発行、ISBN4-542-20127-9)を手元においてご覧いただければ幸いです。
配列は、「対応分析結果」の出現順によります。おおむね部首画数順です。
- 抻[57-27] 国土/「JIS漢字字典」人名用例あり
- 古今算鑑 乾抻2冊
【1998年12月11日】「和算研究所蔵書一覧」に見える。これはもちろん乾坤を誤ったもの。ATOK11だと「乾坤一擲」で出せますね。
- 「抻」(記銘文字)、「押」(干渉文字)の正答率が低い
【1998年12月11日】認知心理学の実験の報告文中に見える。実験のために一定の条件で選び出された漢字。「押」は諸橋大漢和に
「[一]シン [二]チン [一]のべる。のばす。〔集韻〕押、展也、押物長也。 [二]チン のばす。又、ひきもどす。伸(1-481)に同じ。〔集韻〕伸、申也、引戻也、或作押。
とあるばかりで、実際の文脈中で用例を見ない。「坤」は地名用例があるので、それを誤ったとも考えられるが、詳細は未詳。
- 挧[57-43] 国土1 (詳説)/「JIS漢字字典」詳説のみ
- 掎[57-54] 国土1 (地)掎鹿谷(ハシカダニ・兵庫県)/「JIS漢字字典」地名用例あり
- 掎鹿谷
「播磨の歴史考古行脚 第2部・播磨風土記への誘い」(古書籍 是川文庫のページ)に見える。
【1998年12月12日】リンク切れ確認。
- 兵庫県加東郡東条町掎鹿谷56番地
【1998年12月12日】東条町立東条東小学校のページに見える。まさにインターネットの広がりを感じさせてくれる一例。JP Postal-Guideにも「掎鹿谷 ハシカダニ」あり。
- 磐掎神社[イハサキ]
【1998年12月12日】「延喜式神名帳 東山道 陸奥國」のページに見える。ただし、その説明文には、「磐椅神社[いわはし]「大山祇命、埴山姫命」応神天皇の御代、神功皇后摂政五十年の時、武内大臣の巡視のみぎり勅命を奉じ国土開発の神なる[大山祇命・埴山姫命]を磐椅山[いわはしやま](磐梯山)の頂上に鎮座された。
福島県耶麻郡猪苗代町西峯6199」とある。
別のページ(『延喜式神名帳』より【東山道】)では「磐掎神社[イハサキ(イハヰ)] 福島県耶麻郡猪苗代町西峯6199(磐椅神社)」とする。底本は『国史大系』とのこと。
- 「掎角の計」とは、後漢末霊帝の治世の将軍、呂布奉先の使った戦術で、
【1998年12月12日】中史公さんの「セラムン三国志」のページ、第四回に見える。
- 掵[57-62] 国土2 (地)(詳説)二ノ掵(ニノハバ・秋田県)/「JIS漢字字典」地名用例あり
- 秋田県上掵(うわはば)遺跡で発見された“超”大形磨製石斧4本は、
「縄文文化と東北地方―東北の基礎文化を求めて」のページに見える。
【1998年12月12日】リンク変更。
- 掵下清水田
【1998年12月14日】「オウトウ灰星病の多発生と防除について」(秋田県病害虫防除所)のページに見える、十文字町坊主沢の地名。
平成9年6月3日付けの「農作物病害虫 発生予察情報」注意報第1号とのことだが
、昨年は検索出来なかったことになる。しかし、ヒットする例はさほど多くなく、貴重な用例といえるだろう。
- 掫[57-56] 国土1 (地)中掫(チュウセリ・青森県)
- 弾道岩塊を多く含む中掫軽石がその上を覆っている.
「十和田湖のフィールドガイド」の「地点7 小坂町神田」の説明に見える。
群馬大学教育学部早川研究室のページ。
【1998年12月14日】リンク変更。
- 6300年前の中掫(ちゅうせり)噴火では,70億トンのマグマが噴出した.
【1998年12月15日】ここも群馬大学教育学部早川研究室のページ。読みを明記。早川由紀夫(群馬大学教育学部)さんに思い切って問い合わせたところ、次に引用するとおり、ご教示を賜った。
今から6300年前の十和田湖の噴火でとびだした軽石に中掫と名前がつけられています
.地質学者たちは,研究の便利のために地層に名前をつけます.その地層がもっとも
よく露出しているところの地名を名前にするのが習わしです.中掫軽石は,十和田市
大字三本木字中掫の地表の下約50cmのところに厚さ50cmほどの黄色い軽石層としてあ
ります.地元では粟砂(あわすな)と呼ばれています.
「中掫軽石」は、地質学の分野で必要な漢字であることが分かる。
- 縄文時代 (中掫浮石層を切る TP) 2
【1998年12月15日】「三沢市小山田(2)遺跡現地説明会」のページに見える。ここも「中掫」。
- 縄文時代の遺物は、そのほとんどがアワズナ(中掫浮石)の直下より出土しました。
【1998年12月15日】「平成8年度青森県埋蔵文化財発掘調査報告会」(1996年12月15日)資料(文字部分)のページに見える。ここは「アワズナ(中掫浮石)」
だが、前記「中掫軽石」「あわすな」と同一のものだろう。「浮石(ふせき)」は「広辞苑 第五版」(岩波書店、1998年)にも見え、「軽石」のこととする。地質学と考古学とでの用語の違いかとも考えられて、興味深い。一方、「あわすな」と「あわずな」との違いも気になるが、両者とも「広辞苑 第五版」には見えないし、「日本国語大辞典」(小学館)にも見えない。何か、ご存じの方がいらしたらご教示のほどお願いしたい。
【1998年12月16日付記】「関東ローム層に含まれる浮石層」は遺跡発掘の文書中の用例。
- 【1998年12月15日】この他に、人名用例として「水掫(モンドリ)」が検索できた。
- 14.鍬掫
「はじめに −遊牧民族勢力成立の変数−」(松田孝一さん)に見える。
(民族問題研究会6月例会)のページ。
【1998年12月14日】リンク切れ確認。
- 搶[57-79] 国土1/「JIS漢字字典」人名用例あり
- 揩[57-66] 国土1/「JIS漢字字典」人名・地名用例なし
- 擶[58-17] 国土3 (地)高擶(タカダマ・山形県)
- 山形県天童市大字高擶南
天童株式会社の住所。天童ワイン(白)がおすすめ商品の由。
【1998年12月16日】確認。
- 奥羽本線 高擶 たかたま
「全国鉄道駅一覧 奥羽本線(99駅)」のページに見える駅名。読みの3音節目は「たかたま」と清音。
【1998年12月16日】確認。
- 85168 高擶 天童市 たかたま
「これは読めない(?) 難読局名局一覧」のページに見える郵便局名。ここも「たかたま」。また、JISに無い局名として「(魚偏に
援の旁)目」(えのめ)がある点に注目。
【1998年12月16日】リンク切れ確認。
- この他にも「高擶」の例あるが、天童市以外の例は見あたらず。
- 窓面五擶に関する主観評価実験
「日本建築学会大会学術講演梗概集 中国 (1990.10)」に見える。
建築関係の用語か。
1997年10月、山形大学(山形市)で国語学会があり、
念願がかなって「高擶」へ行ってきました。
これがJR高擶駅の切符です。
駅はJR天童駅の一つ手前で、
無人駅ですが、自動販売機があり購入できました。駅は高擶のはずれらしく、
駅から西の方へ行くとバス通りがあり、山形行きのバスが一時間に一回
くらい走っています。
(高擶のバス停の写真)
付近には、郵便局、農協、小学校、幼稚園などがあり、かなり大きな
地区です。天童ワインの看板は見かけましたが、遠いのでそこまでは
行けませんでした。JRは「高擶」を「たかたま」と読んでいますが、
幼稚園の案内の看板には「たかだま」とあり、ゆれているようです。
国語学会の当日、笹原宏之さんにあって、JR高擶駅の切符を
<自慢>したら、彼は、山形市内で「小鍄」(コガスカイ)を
探したが、発見は出来なかったとのことでした。
さすが「プロ」は目の付け所が違いますね。確実に入手できるところへ
行くのはやはり初心者です(もっと修行を積まねばなりません)。
高擶については別稿も参照されたい。
- 旙[58-58] 国土1官報8/「JIS漢字字典」人名用例あり
- 印旙沼湖畔の飯野竜神橋わき
「佐倉チューリップまつり(佐倉市)」の説明文中に見える。「印旛」を誤った例。他にも例あり。
【1998年12月17日】確認。
- 旙多郡大方町下田ノ口出身
作家の上林暁の出身地。
【1998年12月17日】リンク切れ。
- 【1998年12月17日】「印旛」を「印旙」に作る例は他にも拾える。
【1998年12月25日】未検索のまま年を越すのも残念なので、何とか一例以上を挙げました。これで一通りの検索が終了。
- 壷[36-59] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 暘[58-88] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 枦[59-37] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 柤[59-47] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 椈[59-88] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 穐[16-12] /「JIS漢字字典」人名用例あり
- 【1998年12月25日】「穐鹿」の人名用例あり。
- 芫[71-75] /「JIS漢字字典」人名用例あり
- 莵[72-25] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 薮[44-89] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 鴬[18-09] /「JIS漢字字典」人名・地名用例あり
- 鴬谷高等学校
【1998年12月25日】「佐々木学園 鴬谷中学・高等学校」のページ。
ここもほとんど未検索です。情報の提供をお願いします。
【1998年12月8日追記】
福島純さんから情報の提供を頂きました。「国土…検索する」にはじめてのメールで感激してます。現在、地名字の岼[54-16]あたりをチェックしているところで、「日生」だけから採用されたJIS漢字まで辿り着くのは、だいぶ時間がかかりそうです。福島純さんデータはHTMLにして下さっていますので、しばらくの間、差し替えておきたいと思います。なお、福島純さんは、gooではなく、infoseekで検索されたとのことです。(ここしばらくgooの調子が悪かったですね。)
- 俐[48-62]
- 日本人・中国人名としての「俐」は複数用例あり。
- 金城武/★俐/張國榮…
「キネマ旬報・最新号紹介(1997 NO.1212 1月下旬号)」に見える。この場合、「鞏俐」とあるべく、JISにある字を見つけられずに★で表してしまった例。
- 俔[48-55]
- 倬[48-75]
- 平櫛田中
こだいらホームページの「平櫛田中館」の解説中、「本名は田中倬太郎で、明治15年に平櫛家の養子となります。二つの名字を合わせて、号を平櫛田中としました。 」とある。
- 他にも人名用例は見受けられる。
- 剱[49-91]
- 劭[50-03]
- 劼[50-04]
- 勍[50-07]
- 勣[50-10]
- 李勣(リセキ)
中国史微小辞典の「中国史人物小伝」に、「もとの名は徐世勣。信任され唐の李姓を賜り,李世民の諱を避けて李勣と名乗る。」とある。
- 日本人名としては発見できず。
- 啅[51-22]
- 西岡 啅郎
青森県「県内医師会紹介」のページ「上十三医師会」の会長として見える。
- 青島啅酒股分有限公司
「海外ビールのこと」というページに見えるが、この場合「口+(睥-目)」の誤字。また、「股分」の「分」は人偏が正しい。
- 埀[52-17]
- 夊[52-74]
- 夛[52-76]
- 崟[54-32]
- 崚[54-37]
- 嵜[54-31]
- 人名に「山嵜」「西嵜」「藤嵜」「嵜本」等、用例多数。
- 地名の用例は発見できず。
- 嵳[54-45]
- 嶌[54-26]
- 人名に「嶌」「鹿嶌」「嶌田」等、用例多数。
- 「JIS漢字字典」地名用例に見る「鹿嶌」の、地名での用例は発見できず。
- 幤[54-82]
- 弃[55-17]
- 大鳥居弃三
「奈良女子大学蔵書データベース」に、光風館「男女之研究」の共著者として見える。
- 弸[55-26]
- 忻[55-55]
- 怦[55-72]
- 怐[55-65]
- 恷[55-78]
- 悗[56-04]
- 愃[56-26]
- 慱[56-53]
- 理想を高く 羽慱たかん
大阪学院大学学歌「浪華の里に」の歌詞中に見える。
【1998年12月21日】「搏」の誤字。(狩野@早稲田大さんのご教示。)
- 劇画列仙慱
「つるんづのガロデータベース 呉智英」に見える。この場合、「伝」の正字体「傳」の誤字だと思われる。
- 人名の用例は発見できず。
- 憙[56-58]
- 人事課長 木村 憙
「埼玉大学 工学部 技術部」の、開催プログラムのページに見える。
- 西村憙毅
「第36回全国実業団対抗テニス大会 大会結果」に見える人名。
- 搆[57-76]
- 搆口芳典
「香川新聞・人事(1997/6月分バックナンバー)」に見える。
- 肯搆泉達録
「越中立山下の金太郎ら・神通郷史談会」に、古文書名として見える。
- 摎[57-87]
- 撹[19-41]
- 「撹はん」「撹拌」は多数見受けられる。
- 人名の用例は発見できず。
- 昜[58-70]
- 代表取締役 毛利 昜
「中日硬質クローム工業」の代表者名。
- 笹神喜昜・喜昜あめ
「笹神村商品一覧ページ」に「笹神喜昜」「喜昜あめ」がある。
- ゲーム「バーチャファイター」の結城晶の技に「昜前腿」があるため、この用例は多数見受けられる。
- 昿[59-06]
- 晄[58-72]
- 高田 晄男 助教授
「舞鶴工業高等専門学校・機械工学科」のページに見える。
- ゲーム「ファイナルファンタジーVII」内で「魔晄エネルギー」という言葉を使用しているため、この用例は多数見受けられる。
- 曁[58-90]
- 曁南大学(広州)
「中国の大学」リンク集内に見える。中国の広州にある大学名。
- 人名の用例は発見できず。
- 柎[59-53]
- 柮[59-51]
- 仏生ヶ柮 1805 三等
「日本百名山」の91番「大峰山」の備考欄に見える。この場合、「仏生ヶ岳」の、何らかの入力ミスであろうと思われる。
- その他確実な用例は見当たらず。
- 歛[61-34]
- 泱[61-86]
- 渡辺 泱 編
南山堂の図書目録に、「泌尿器科治療ハンドブック」の編者として見える。恐らく同一人物であろうと思われる名が、COOLBOOKの「現代工学・超音波」のページに見られるが、ここでは姓が「渡邉」となっており、名も「決」「泱」の2通りが見られる。同一人物だとしたら、どちらが正しいのだろうか。
- 浤[62-19]
- 小田 浤
「整形外科業績集-平成7年度 雑誌掲載論文および著書」内の著者名として見える。
- 熊本市立高校の泉浤教頭
熊本日日新聞4月22日〜5月11日掲載で、「熊本市立高校の泉浤教頭(58)に「ハンド豆辞典」と題し、ハンドボールの歴史、ルール、戦法などを紹介してもらいました。」とある。
- 涛[37-83]
- 澑[63-17]
- 濔[63-30]
- 高層8階建て2棟式の濔洒な外観
「レクセルガーデン鶴巻温泉」の紹介ページに見える。この場合、「瀟洒」の誤字。変換ミスとも思えないこのような誤用は、OCRでも使用して入力したのだろうか・・・
- その他確実な用例は見当たらず。
- 珱[64-94]
- 璢[64-69]
- 原田 璢美
農文協「フィリピン家庭料理入門」の著者名に見える。
- 碵[66-83]
- 加藤碵一
朝倉書店の「分類別事典・辞典・HB索引、天文学・地学」のページ内に見える著者名。
- 会長 虎谷 碵雄
大鰐温泉物産協会の代表者名。
- 日本古典文学の碵学が
河出書房新社「本文解釈学・萩谷朴著」の内容説明に見える。この場合、「碩学」の誤字。
- 稘[67-37]
- 竃[19-86]
- 塩竃神社
なごや観光100選の「史跡と社寺」内のページに見える。最寄りの地下鉄駅名が「塩釜口」となっている。
- 人名の用例は発見できず。
- 箘[68-16]
- 箟[68-17]
- 涌谷町立 箟岳中学校
同窓NETの「宮城県 中学校」内に見える。
- 箟岳山
「涌谷レジャー」ページに見える。同ページに「箟峯寺」もあり。
- 人名「井箟」「直箟」等の用例あり。
- 絋[69-06]
- 高月 絋
日本技術開発株式会社の「図書資料室蔵書リスト」内の著者名に見える。
- その他人名「絋人」の用例あり。
- 緕[69-78]
- 纃[69-77]
- 翆[70-35]
- 苻[71-88]
- 人名「苻坂」の用例あり。読みは「ふさか」。
- 「JIS漢字字典」地名用例に見る「苻殿」の用例は発見できず。
- 蕕[73-04]
- 蠏[74-23]
- 褝[74-92]
- 禅[33-21]の誤用としての例は散見される。
- その他確実な用例は見当たらず。
- 諌[20-50]
- 「諌早市」「諌早湾」の用例は多数見受けられる。ただし「諫[75-61]」との混用も散見される。
- 人名「諌本」「諌山」の用例あり。
- 譛[75-92]
- 譛仏観月会
奈良県の「県内年中行事一覧」に、唐招提寺の行事名として見える。「仲秋の名月の日、18:00〜」とのこと。
- 人名の用例は発見できず。
- 譱[70-33]
- 戝[76-35]
- 賚[76-47]
- 軣[77-36]
- 祁答院町立大軣小学校
ページのURLから、読みは「だいごう」だと思われる。所在地は「〒895−1501 鹿児島県薩摩郡祁答院町下手974」。
- 人名の用例は発見できず。
- 酳[78-42]
- 貴田乃瀬 / 酳醇
「貴田乃瀬」の日本酒紹介のページに見える。ただし「syoujyun」という読みや、ページ内のラベル写真から見ると、「酉+胥」の誤記であろうと思われる。
- その他確実な用例は見当たらず。
- 鈬[78-69]
- 鉚[78-86]
- 新貝 鉚蔵教授
岩手大学に見える人名。ローマ字表記から「りゅうぞう」の読みが確認できる。
- 各務鉚二
「房総カントリークラブ・房総ゴルフ場」のコース設計者として見える。
- 鍖[79-12]
- 鍠[79-09]
- 銭振鍠
「中国近代作家研究論文索引(仮)」に見える中国人名。
- 日本人名としては発見できず。
- 陏[79-90]
- 駲[81-50]
- 鯵[16-19]
- 鯵ヶ沢高原ゴルフ場
「津軽西北五地域情報ガイド・鯵ヶ沢町のレジャー施設」に見える。ただし、同ページの画像では、字体を「鰺[82-45]」に作ることに注目。
- 上西鯵坂・下西鯵坂
「福岡県 小郡市」の郵便番号一覧の中に見える。
- 人名「鯵坂」の用例あり。
- 魚名としての「鯵」は大量に検索される。
- 鴾[82-92]
- 鴾田医院
「神戸市兵庫区の内科」のページに見える。
- 古美術 朱鴾和(ときわ)
オープンスペース池袋内のショッピングコーナーに掲載。
- 鴾いろのはるの樹液を
正田智子さんのページ宮沢賢治の野原所収のはらたいけんばひれんに記述あり。「鴾いろ=ときいろ」か(未確認)。同ページに「青らみわたるこう気をふかみ *「こう」は「景貢」という文字」と、JIS外の文字「景+貢」にふれる。この字はJIS第3・第4水準公開レビューに見えず。「景+頁」と関連あるか?
【1998年12月8日池田云】「景+頁」ならJIS第3・第4水準公開レビューに見える。(「新編宮沢賢治詩集」(天沢退二郎編、新潮文庫、1991年)はこれと同じく「景+頁」に作る。)森羅情報サービスのページの「原体剣舞連」では、「鴇いろのはるの樹液を」「青らみわたる影気をふかみ」となっている。こちらは、その説明の「心象スケッチ 春と修羅」によると、「宮澤賢治生誕100年を記念して、国立国会図書館から発見された、「春と修羅」初版本が復刻出版されました。この初版本のテキストをHTML形式にて入力しています。」との由。愛川町の澤田さんのページでは「青らみわたるこう気をふかみ」にする。「景貢」はおそらく翻刻の誤りだろう。
以上、「「日生」だけから採用されたJIS漢字」の項は、福島純さんの情報に全面的によりました。
[「国土検索」最新版のページ]
[home page]
池田 証寿(いけだ しょうじゅ)
Copyright (C) 1998-2001 IKEDA Shoju, All rights reserved.
E-mail shikeda@Lit.Let.hokudai.ac.jp/KGH01365@nifty.ne.jp