池田証寿/ shikeda@Lit.Let.hokudai.ac.jp
【はじめに】この文書は1995年頃に書いたものと思われるが、正確な記録がない。
JIS C 6226-1978(旧JIS)を改訂したのが、JIS X 0208-1983(新JIS)である。
相当に大きな変更であったため、互換性の点で問題が生じる結果となった。改正の経緯に関しては、次が詳しい。
野村雅昭「JIS C 6226 情報交換用漢字符号系の改正」標準化ジャーナル 1984.3
改正の背景
改正の背景には、1981(昭和56)年10月に常用漢字表及び新人名用漢字別表が公示された
こと、JIS C 6234(ドットプリンタ用24ドット字形)
制定の作業が進められていたことの二つが関係している。
前者は当然としても、後者をどう考えるか。技術と文化との関係をいかに考えるかにかかってくる問題である。
83JISでの変更点
変更点は、次の4点に及ぶ(Ken Lunde「日本語情報処理」(ソフトバンク)に一覧がある)。
- 非漢字の追加
- 漢字の追加
- 異体字の位置の変更
- 漢字字形の変更
4 漢字字形の変更の詳細は不明であるが、大体次のように分類出来る。
- 常用漢字に関するもの…14字
- 拐喝嫌溝遮逝栓濯棚塚扉頻泡癒(第一水準)
- 人名用漢字に関するもの…16字
- 尭慧昂冴渚梢翠琢那槙遥遼(第一水準)
- 瑶皓翔迪(第二水準)
- 通用字体の準用に関するもの…151字(この項目はすべて第一水準)
- 唖逢芦飴溢鰯迂欝厩噂餌焔襖鴎迦晦葛鞄噛澗翰翫徽祇侠
卿僅躯喰櫛屑祁繋倦捲鹸諺巷麹鵠甑采榊柵薩鯖錆珊屡杓
灼繍酋曙薯藷哨廠蒋醤鞘蝕逗摺蝉撰煎煽詮噌遡掻痩遜騨
腿黛啄蛸巽辿鱈樽箪註瀦凋捗槌鎚掴辻鄭擢溺填顛堵屠菟
賭塘祷涜瀞噸遁頓謎灘楢禰嚢牌這秤剥箸溌醗挽樋柊稗逼 媛謬廟瀕蔽瞥娩庖蓬頬鱒迄麺儲餅籾鑓愈猷耀莱漣煉蓮榔
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- 異体字の位置に関するもの…44字(22組)
- 鯵鴬蛎撹竃潅頚砿靭賎壷砺梼蕊涛迩蝿桧侭薮篭諌(第一水準)
- 鰺鶯蠣攪竈灌頸礦靱賤壺礪檮蘂濤邇蠅檜儘藪籠諫(第二水準)
- 部分字形の統一に関するもの…47字(この項目はすべて第二水準)
- 冉唹唳嘲堋媾屏捩搆攅斃枦湮珎甄甍甕硼稱箙粐粮綛綮綟
舮芍苒茣荵蔗蛛螂蟒褊覯諞譁跚踉輓遘霤靠鮗鯲麪
- 独自の理由に関するもの…22字
- 淫恢概稽荊捌鴇(第一水準)
- 兔冕冤嚥寃悗枴梛梍爨龝釁頤鬮龜(第二水準)
以上は、野村論文に挙げられた294字を分類したものである。
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池田 証寿(いけだ しょうじゅ)
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